BODの概念は1884年、イギリスのデュプレという人が提唱したのが始まりだそうです。イギリスでは排出源から汚水が放流されて海に出るまで、最大5日間を考えれば良いということから、BOD5とされました。この5日間というのが世界中で使われているのは、イギリスにならえ、というのではなく、それなりに意味のあることで、5日間で約70%の有機物が分解され、この時点での値が安定し、再現性がよい事がその理由であります。この測定方法は自然の浄化作用をヒントにしたものです。有機物が例えば河川に流入したとき、水中の好気性微生物(バクテリア、プランクトンなど)によって分解されます。この分解時における微生物の増殖や呼吸作用などにより、溶存酸素が消費されることを利用し、その消費量を測定して有機物の量を推測しようというものです。